蛇棺葬

e0014175_1355584.jpg三津田信三/講談社/950円/2011.2.8.読了

 「百蛇堂」とこの本の読む順番を間違えたばかりに、「百蛇堂」はちんぷんかんぷんでした(涙)。
 で、待望の「蛇棺葬」。地方の名家を出奔したが、婚外子である主人公をつれておめおめと戻ってきた父。半分ぼけて座敷牢にとじこめられている祖母の苛烈ないじめの描写に身がよだちます。この本の肝はタイトル通り葬儀。祖母が亡くなり、儀式のために棺とともに閉じこもった父親が姿を消し、その後養子に出された主人公が義母の葬儀のために帰郷。複雑な手順の湯灌をすることになります。この描写が長々とあり怖いです。湯灌って、亡くなった人を行水させるか、あるいはタオルで拭くことと思っていましたが、…ぶるぶる。死んだあとに荒縄で身体を拭かれたくはありません。
 そのほかにも入ると恐ろしいことが起こる山とか、帰郷した主人公を襲う幼馴染の祖父とか、細かい怖いところがちりばめられています。ただあれですね。死から蘇る魔物“マーモウドン”だけは、音の響きがおいしそうで怖くありません。
 「蛇棺葬」を読んでも、「百蛇棺」の謎はまったく解けそうにありません。でも、「蛇棺葬」の最後の1文が「長い長い男の話は終わった」となっていたのには、にやりとしました。「百蛇堂」の最初の1文がコレなのです。つながってます。

評価 良
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by susitaro522 | 2011-02-08 20:50 | ミステリ
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