折原 一/講談社文庫/676円/2012.10.25.読了
中学卒業記念で校庭に埋めたタイムカプセル…10年の時を経て、メンバーたちに届く謎の招待状。駆け出しライターの主人公(タイムカプセルを埋めたメンバーの一人)が、記事を書くために一人一人を訪問していく。同級生たちの10年後の動向と過去の人間関係、そして、ストーカーのようにつきまとい不吉な招待状を配って歩く人物の正体、がこの本の読みどころ? 「一、二、惨、死、死屍累々」などの言葉遊びやラストが袋とじになっているところ、引きこもりの人物を訪ねるという場面で扉のイラストが書かれたページを開ける…などなど、遊び心にあふれた1冊。っていうか、子どもだまし?と思ったら、もともとはジュブナイルのシリーズだったそうです。そう考えれば、解説にあるように子どもたちに「ミステリっておもしろい!」「こんなこともできるんだ」って分かってもらえてよいかもしれませんね。 個人的には、不気味な招待状なのに、末尾が「お粗末さまでした」で結んであるのが、奇妙におもしろかったです。 評価 良
by susitaro522
| 2012-10-25 23:50
| ミステリ
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