防風林

e0014175_23325712.jpg永井するみ/講談社文庫/667円/2005.12.10.読了

 主人公、芝園周治は会社が倒産し、母親がガンをわずらっているため、東京から札幌に帰郷することにした。思春期のころの甘い思い出の女性との再会、そして病床の母親の思い出をたどるうちに明らかになる母の過去…。
 メインのストーリーと並行して進行する周治の離婚話…読んでいるときは、失職し病気の母親を抱える夫に離婚を切り出す妻を身勝手だと感じました(妻の離婚の理由が娘を私立の小学校に通わせ続けたいというものだという気がしたので)が、解説に「確かに主人公は男性ではあるけれど、彼を通して浮かび上がるのは、やはり女性の姿だと思いませんか?」とあるのを見て、なるほどと納得しました。妻の立場からすると、相談もなしに突然一方的に帰郷を決めるのは許せないかも。
 永井すえみの初期の本が読みたいです。「枯れ蔵」とか「樹縛」とか「ミレニアム」とか。全て文庫化されているようですが、近所の本屋では見つかりません。やっぱりネットで取り寄せるしかないでしょうか…。

評価 良
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by susitaro522 | 2005-12-10 23:33
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