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火の路 上

火の路 上_e0014175_16503741.jpg松本清張/文春文庫/705円/2009.7.28.読了

 久々に松本清張など読んでみました。奈良を舞台に展開される歴史ロマン♪です。
 雑誌の取材の石舞台を訪れた一行が、若い女性と行きあいモデルを頼むが断られる。彼女・高須通子は新進の考古学者であったが、泊まっていた定宿の近くで通り魔に襲われた男性を助ける。その男性から研究への示唆を得て驚く通子であったが…。
 前途有望な学者が転落した謎、通子を取り巻くアカデミズムの暗部、そして通子とカメラマン・坂根の仲は進展するのか!?など、気になる点はありますが、この小説の中核は古代日本とペルシアとのつながりです。
 しかしながら、私にとって一番インパクトがあったのは通子に助けられた男性・海津が通子にあてて書いた礼状です。少し古い時代背景ということを考慮しても、手紙ってこう書くものか!と驚きました。こんなお礼状をいただいたら、ビビってしまって返事は書けないかもしれません。

評価 良
by susitaro522 | 2009-07-28 23:06 | ミステリ
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