有頂天家族

e0014175_1521287.jpg森見登美彦/幻冬舎文庫/686円/2010.8.8.読了

 森見登美彦の新刊です。主人公はたぬき。いやーオモチロい。オモチロいお話でした。
 主人公のたぬき・下鴨矢三郎はたぬきの名家の三男坊。大人物(たぬきですが)の亡き父親の跡を継ぐのにきゅうきゅうとしている小心者の長男・矢一郎。カエルに身を変え井戸の底に住む二男・矢次郎。また子どもで化けてもすぐ尻尾を出してしまう末っ子の矢四郎。そして宝塚の大ファン、美青年に身を変えビリヤードバーに出没する母親、そしてそして落ちぶれてしまったけど、威張りまくる天狗の師匠。師匠の天狗を凌駕する能力を持ち、恐ろしく魅力のある弁天。下鴨家のライバル・夷川家のたぬき・金閣銀閣。登場人物(ほとんどたぬきですが)を並べただけで魅力的ですが、彼らが京の町を紹鴎無尽に駆け回ります。空も飛びます。
 「面白きことは良きことなり!」と「阿呆の血が流れている(から仕方ない)」というセリフが秀逸。小難しいことは考えず、こう生きたいものです。欲望に負けてしまうのも、阿呆の血のせいと思いたいです。
 縦横無尽のストーリーを説明するのは不可能なので、お気に入りの1人の紹介を。弁天も入っている金曜倶楽部のメンバーの教授。いかにも老教授という人物造形も素敵だし、たぬきに注ぐ温かい気持ちも素敵です。

評価 優
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by susitaro522 | 2010-08-08 11:36
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