西澤保彦/中公文庫/686円/2010.12.20.読了
48歳・独身・男性の羽村祐太。小心者ゆえに仕事先の信頼を得て着実に貯蓄し、小心者ゆえに静かな生活を求め早期退職。悠々自適ともいえるし、ものさびしいとも言える生活に主人公は満足して過ごしているが、そこに持ち込まれる謎…。 同窓会で会った元同級生の女性に、多量のゴミ分別を頼まれる。そのゴミはどこから持ち込まれるか、そしてなぜ自分でやらないのか。 とか 隣に住む老人の息子が車を預かってほしいと強引に頼んでくる。彼の不自然な態度の理由は何か。 とか 27年前に近所に住んでいた少女。彼女の母親が事故死した背景には何があったのか。 とか 謎はどんどんリンクしていき、そして老いることの悲しさ、苦しさを描き出しています。 世捨て人のように生きたいと望んでも、周りが彼を放っておかない…西澤保彦の別シリーズの主人公・タックの将来を思わせるような主人公でした。 評価 良
by susitaro522
| 2010-12-20 08:02
| ミステリ
|
ファン申請 |
||