神の手 上

e0014175_856234.jpg久坂部 羊/幻冬舎文庫/686円/2012.5.21.読了

 「廃用身」「破裂」「無痛」など、医学ミステリの久坂部羊の新刊です。
 外科医の白川は、21歳の末期がんの青年が苦しむ姿を見かねて、安楽死という苦渋の決断を行う。献身的に看護していた叔母、そして本人の同意を取って行ったことだが、マスコミ業界の母親に告発される!
 敵かと思えば味方。味方と信じたら敵。…白川は病院内でも、マスコミにももみくちゃにされます。わりとステレオタイプな“いいお医者様”なので、息子をほっぽり出して、自分の仕事に奔走し、亡くなったとたんに悲劇の母親役に陶酔する大阪弁のおばちゃんのほうが強烈なインパクトでした。行動原理が意味不明です。
 白川は、新しい医療秩序を打ち立てようという大きな流れに巻き込まれ、翻弄されていきます。激流です。

評価 良
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by susitaro522 | 2012-05-21 22:56
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