モラトリアム・シアター produced by 腕貫探偵

e0014175_2233151.jpg西澤保彦/実業之日本社文庫/600円/2012.10.5.読了

 腕貫探偵の3作目!と思ったら、腕貫探偵は出てこないまま、話が展開します。
 私立の高校で教員をしている若い男性が主人公。新任で周りのこともよくわからず、そもそも国語教師の資格しかもっていないのに、母親にムリに英語教師として就職させられてるし、ホームパーティーで同僚教師の妻に意味ありげな挨拶はされるし、美少女の生徒に一方的に慕われるし、いろんなことの記憶はあいまいだし…主体性がなく、存在自体もあいまいな西澤保彦のミステリっぽい主人公全開です。
 同僚教師の妻が次々に殺され、過去の事件も掘り起こされ、学園はてんやわんや。主人公も右往左往。そうこうしているうちに、主人公は犯人にされ、逃亡の身に…。
 主人公の過去があいまい、というところがこの本の眼目。なので、読んでいてももやもやし続けます。腕貫探偵はいつ出てくるの?と思っていたら、前作で、うだ貫探偵を「だーりん」と呼び慕う金持ちのお嬢さんが、主人公のお姉さんでした。
 事件もなんだかあいまいなまま終わりました。西澤保彦っぽいですねぇ…?タイトルの“produced by 腕貫探偵”が効いてます。

評価 良
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by susitaro522 | 2012-10-05 18:30 | ミステリ
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