クロク、ヌレ!

e0014175_12482559.jpg真梨幸子/講談社文庫/724円/2012.10.19.読了

 今、ノリにノッてる真梨幸子の新刊。カッコいい表紙ですね―。
 世界的流行作家で、過去に名作を残したジョー・コモリの死で、物語は始まります。
 と思ったら、話は変わって年老いた母と二人暮らしの女性へ。父親の兄は放浪の画家。彼が遺した作品を探し求める母の願いに振り回される娘。この兄とその弟である父親の関係がゴッホと弟・テオの関係を彷彿とさせます。認められないまま謎の死を遂げた兄(伯父)の絵に、目をつけた広告代理店の女性が絡んできて、人工的なブレイクを図るっていう生臭い話がてんこ盛りです!
 オビに「私が死んだ時、『代表作』と呼ばれるのはこの小説であってほしい」とあるように、ドロドロした女性の悪意、計算、狂気が詰まっています。先日読んだ「プライベート・フィクション」には、凝りすぎてよく理解できなかった話も入っていましたが、ストーリーとしてはとても追いやすかったです。
 女性の悪意を描くのが得意な女性作家、最近人気ですね。湊かなえとか沼田まほかるとか。このなかでは、個人的には真梨幸子がいちばんお気に入りです。「これが代表作」なんて言わず、どんどん書いてほしいものです。

評価 良
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by susitaro522 | 2012-10-19 08:15
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