午前零時のサンドリヨン

e0014175_1402576.jpg相沢沙呼/創元推理文庫/760円/2012.10.23.読了

 聞いたことも、読んだこともない作者のミステリです。「鮎川哲也賞受賞作」だそうですが、創元推理文庫には最近ナンパなミステリも混ざっているので、用心しながら、期待しないように、読みました。
 高校生の男の子・須川くんが一目ぼれしたクラスメートの酉野初。美少女だけど、ぶっきらぼうな彼女のかくれた特技はマジックだった…。
 なんとかして彼女の心を開かせ接近しようとする主人公・須川くん。マジックには真摯に取り組みながら、人と関わることに憶病になっている酉野。ふたりが接近できるのは、謎を解き明かす時だけ…という青春ミステリです。謎といっても、もちろん日常の謎ですけど。
 酉野の描き方は、自意識に雁字搦めになってしまう青春時代の苦しさが伝わってくるようです。なんとなく、米澤穂信のミステリの登場人物を連想しましたが、もっと初々しいカンジ。酉野の友人の態度の理由のない豹変ぶり(憎むと言っていいほど嫌っていたのに、突然普通に接してきた!)には納得いきませんが、全体において読後感のよいミステリで、登場人物たちのその後が気になります。
 マジックのうんちくも読めるし、お得な1冊。続きがあるようなので、読みたいです♪

評価 良
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by susitaro522 | 2012-10-23 23:22 | ミステリ
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