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衆愚の果て

衆愚の果て_e0014175_1334669.jpg高嶋哲夫/幻冬舎文庫/648円/2012.10.29.読了

 高嶋哲也といえば、「M8」「TSNSMI」「東京大洪水」の災害三部作と「首都感染」が好き♪これらにも、政治家が登場し、自然科学と政治あるいは災害と政治のかかわりが書かれていますが、この本は政治家が主人公。まるごと政治がテーマです。
 フリーターの青年・大場が、とある政党の募集に応じて衆議院選に出馬。比例で当選し、国会議員となる。なにも知らず、なじめない慣習の中、政治に無関心だった主人公が徐々に目覚め始める…。
 この本を書いたヒントって、明らかに数年前に議員になったあの人ですよね。高嶋哲也って、けっこう時事ネタから本を書くことがあるんだって、発見しました。
 政治家が優遇されていること、そして、一年生議員にはなにもできないこと、など、選挙権を持っているものとして知っておかなければならないのに、知らない政治の基礎知識が分かりやすくストーリーに溶け込んでいます。う~ん、でも、ストーリーとしては「こんなことあるわけない」ってカンジでした。外国人看護師の問題については、私は主人公とは反対意見。状況が変わればまた法律を変えればいいなんて安易だと思います。
 結論。やっぱり高嶋哲也は自然科学系が好きです。

評価 良
by susitaro522 | 2012-10-29 10:53
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