平等ゲーム

e0014175_1355919.jpg桂 望実/幻冬舎文庫/724円/2012.10.30.読了

 瀬戸内の小さな島に、人口1600人・島民はすべて平等というコミュニティがある。という設定で、この島出身の青年が主人公の小説です。この島は、空きができたときに、希望者を審査して島民に迎えるというシステムで、主人公はその担当(仕事も数年おきに“平等に”くじ引きで変わります)。
 生粋の“平等”価値観で培養された人物が、違う価値観に触れて戸惑ったり新しい感情が芽生えたりするところや、“平等”と信じていた島の中にも取引があることを知り衝撃を受けるところ、など、主人公の感情が丁寧に描かれています。
 この本を読んで連想したのは「ゆとり教育」。「ゆとり」でなくても、子どもに優劣をつけるのは望ましくないという風潮が蔓延していますが、その行きつくところはどうなるのか・…という思考実験的な小説として読みました。そういう世界って初めは理想に感じるけれど、やっぱり競争はあったほうがよいと思います。って、作者の意図にまんまとはまっていますね(笑)。

評価 良
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by susitaro522 | 2012-10-30 11:00
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