すれ違う背中を

乃南アサ/新潮文庫/520円/2013.1.7.読了

 前科のある女性2人を主人公に描く「いつか陽のあたる場所で」の続編です。刑務所で知り合った芭子と綾香。パン職人を目指してがんばっている綾香に対して、芭子は仕事探しに難航し、引きこもりがちな日々を送っていましたが、ペットショップでの食を得て、働きはじめます。しかも、犬の服を作るという才能を発揮して、やりがいを見つけつつあります…という話を軸にした連作っぽいカンジの1冊です。
 商店街の福引で大阪旅行を引き当てた2人が、つつましく楽しんでいるが、綾香の高校時代の友人に出会ってしまう話とか…この友人の男性の荒みぶりにリアリティがありました。
 惚れっぽくやや軽率な綾香が芭子に引きあわせた男性。物静かで気配りができる彼だが、不審なところがあり、距離を置きはじめた綾香と芭子。その男性の正体は本当に意外でした。こういうことってあるんでしょうか…あるんでしょうね。
 「ぼくの町」に出てくるおっちょこちょいの巡査も登場します。芭子に好意を持っているらしいのですが、疎ましく思われているらしい。がんばれ。
 地味な話だけれど、じっくり読ませます。ドラマ化されるのも納得。キャスティング(綾香=飯島直子、芭子=上戸綾)もいいカンジです。

評価 良
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by susitaro522 | 2013-01-07 16:48
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