繫がれた明日

e0014175_2323128.jpg真保裕一/朝日文庫/724円/2006.3.14.読了

 ケンカしてナイフで人を刺し殺してしまった中道隆太。6年間の服役を終え、仮釈放された隆太は保護司の世話で仕事に就くが、職場やアパートに中傷ビラが配られ…。
 自分の罪に対峙する主人公の心情の描写に惹きつけられます。殺すつもりではなかったのに、殺してしまったのは運が悪かった、そういう事態になった締まったのは被害者(ケンカの相手)にも責任がある、母親や妹にどんな態度をとればいいのか…そして被害者の家族に対しては…。改悛の情を示し心証を良くする為、被害者の家族に手紙を書いたり花を送ったり、そういうことを素直に、と言うか割り切ってできない主人公の不器用さに好感が持てました。
 少年犯罪や犯罪被害者という最近ありがちなテーマですが、小説としてこなれていておもしろかったです。保護司の大室と職場の人たちが魅力的。現在、NHKでドラマ化されているようですね。

評価 良
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by susitaro522 | 2006-03-14 23:03
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