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ムーミンパパの思い出

ムーミンパパの思い出_e0014175_2214673.jpgトーベ・ヤンソン/講談社/1600円/2007.2.19.読了

 ムーミンパパが若き日の日々をつづったものを息子たちに語る1冊です。
 新聞紙に包まれた捨て子のムーミンパパは厳格なヘムレンさんのしつけに辟易し、自由を求めてカンヅメ1つを持って“ムーミン捨て子ホーム”を脱走します。そして、発明家のフレドリクソン、ボタンの収集家ロッドニール、拘束されることを嫌うヨクサルとともに、“海のオーケストラ号”で冒険の旅に出ます…。ロッドニールは小さなスニフの父親、ヨクサルはスナフキンの父親になります。そして、この物語りのラストは、ムーミンパパとムーミンママの出会いで締めくくられます。
 ムーミンシリーズには、意味深いフレーズがところどころに登場します。この本では、何もしないヨクサルにいらだったムーミンパパにフレドニクソンが語る言葉が印象的でした。
 「ヨクサルのほうが、あんがいいろいろと気を使っているのかもしれないよ。おちつきはらって、てきとうにね。
 ぼくたちは、いちばんたいせつなことしか考えないんだなあ。きみはなにかになりたがっている。ぼくはなにかをつくりたいし、ぼくのおいは、なにかをほしがっている。それなのにヨクサルはただ生きようとしているんだ」

評価 良
by susitaro522 | 2007-02-19 22:26 | 児童文学
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